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NotebookLMで社内FAQを作る手順|社内規程・マニュアルの問い合わせを自動化【中小向け】

公開:2026/06/30読了目安 約9分執筆:株式会社UniGain
NotebookLMで社内FAQを作る手順|社内規程・マニュアルの問い合わせを自動化【中小向け】のイメージ

「経費はいくらまで出ますか」「申請の締め切りはいつですか」――こうした社内の同じ質問に、総務や人事が毎月何十件も答えていませんか。この記事では、GoogleのNotebookLMを使い、就業規則やマニュアルを根拠にした社内FAQを実務30〜50分で形にする具体手順を紹介します。資料の集め方から質問の作らせ方、回答の検算、そして「更新が自動反映されない」という弱点への対処まで、現場でつまずく勘所込みで解説します。

なぜ社内FAQにNotebookLMが向いているのか

NotebookLMは、Googleアカウントがあれば無料で使えるAIツールです。PDFやテキスト、Googleドキュメントなどの資料を「ソース」として登録すると、その資料を根拠に質問へ答えてくれます。汎用的なAIチャットと違い、登録した資料の範囲だけで回答するため、社内ルールとずれた答えが出にくいのが特徴です。

社内FAQで一番効くのが、回答に必ず出典(引用元)が明示される点です。「どの資料のどこを参照したか」をワンクリックで辿れるので、もっともらしい誤情報(ハルシネーション)を抑えやすく、回答の正しさを人がすぐ検証できます。担当者の記憶だけで答えると回答がぶれますが、根拠資料に紐づくため答えが安定します。

ありがちな失敗が、根拠資料を渡さずChatGPTなどに丸投げすることです。それでは社内ルールとずれた回答になりがちです。NotebookLMは「自社資料を根拠にした問い合わせ対応」に最適化されており、外部に何百万円もかけてチャットボットを作らなくても、まず社内向けに始められます。

NotebookLM社内FAQの作り方|資料は5種類に絞る

最初の工程は資料集めです。あれもこれもと詰め込まず、社員が迷いやすい領域の資料を5種類程度に絞るのがコツです。具体的には、就業規則・経費規程・各種申請手順、そして過去の問い合わせ履歴とその回答です。問い合わせ履歴は「実際に社員が困った言葉」が詰まっているため、FAQ候補の質が上がります。

資料を投入する前に、必ず個人名・口座番号・顧客名などの機密情報や個人情報を削除・マスキングしてください。そして機密情報を扱うなら、個人アカウントではなくGoogle Workspace(ビジネス向け)での利用を推奨します。組織内に回答がとどまり、共有もメンバーのメールアドレス指定に限られるため、リンク流出のような事故が起きにくいからです。利用前に会社の利用ルールと管理者設定を確認しておきましょう。

NotebookLMで新しいノートブックを作り、左側のソース欄にPDFやGoogleドキュメントを追加します。このとき資料名は「2026年経費規程_管理部」のように日付と部署名で揃えておくと、後から古い資料を見分けやすくなります。準備が整ったら、いよいよAIに質問を作らせる工程に進みます。

質問30個と回答をAIに作らせ、検算まで通す

資料を登録したら、まずFAQの候補をAIに作らせます。「この資料群から、社員が迷いやすい質問を30個作成してください。質問は短く、重複は統合し、根拠資料名を付けてください」と指示します。質問数を30個に固定すると、後の確認時間が読めるようになります。出てきた質問は「申請」「締め切り」「例外条件」など3分類程度に整理します。分類を増やしすぎると、かえって社内で目的の回答にたどり着きにくくなります。

次に回答を作らせます。「上の質問30個に、各120字以内で回答してください。回答には手順・期限・例外条件を必ず含め、根拠資料名を末尾に付けてください」と指示します。120字以内ならチャット欄で読み切れます。ここで一番大事なのが、手順・期限・例外条件の3点を必ず入れることです。たとえば「担当部署へ確認してください」だけの回答では問い合わせは減りません。「経費精算は月末締め、領収書原本が必要」のように、申請先・期限・例外条件まで書き切ると、社員が自己解決でき問い合わせが実際に減ります。

最後に、人が全部読む前にAI自身へ検算(答え合わせ)させます。「作成したFAQを点検し、根拠が弱い回答・期限がない回答・例外条件がない回答を表にしてください。修正版も併記してください」と指示します。表の列は「質問・問題点・修正版・根拠資料」の4つにします。問題点が10件を超えるなら資料が足りないサインなので追加し、3件以下になったら人の最終確認へ進めます。完成版はGoogleドキュメントに貼り、見出しを「申請」「締め切り」「例外条件」に整え、公開前に担当部署へ20分だけ確認を依頼すると差し戻しが早く済みます。

工程AIへの指示の要点アウトプット
質問作成迷いやすい質問を30個・根拠資料名付きFAQ候補30問
回答作成各120字以内・手順/期限/例外条件を含める出典付きの回答案
検算弱い回答を質問/問題点/修正版/根拠の表で抽出修正リスト
公開見出しを申請/締め切り/例外条件で整理社内FAQ

共有・公開の方法と、社員が見つけやすいタイトルの付け方

完成したFAQは、ノートブック右上の「共有」から閲覧者・編集者の権限を付けて社内に展開できます。共有はリンクのばらまきではなく組織内のメールアドレス指定が基本なので、社外への誤共有リスクが低いのが安心です。公開場所はノートブックそのもの、Googleサイト、社内wikiなどで十分です。閲覧専用にすれば、社員はチャットで質問するだけで出典付きの回答を24時間いつでも得られます。

意外と効くのが、ノートブックや見出しのタイトルを「社員が実際に使う言葉」で書くことです。検索窓に打ち込む言葉に寄せ、「交通費はいくらまで出ますか」「リモート勤務の申請期限はいつですか」のように口語の疑問文にします。社内用語だけの硬いタイトルは避けます。社員が探す言葉とタイトルが一致するほど、自己解決率が上がります。

作業量の目安を試算してみます。たとえば就業規則などの規程PDFを5〜6本と過去回答を数十件登録し、質問30個の作成・回答に20分弱、検算に10分弱、担当者確認に20分ほどを見込むと、合計1時間以内で初版FAQを公開できる計算です。完璧を狙わず、まず使える初版を出して、寄せられる質問を見ながら回答を足していくのが現実的です。よくある質問が自己解決に回るほど、同じ問い合わせの再来が減っていきます。

最大の弱点|元資料を更新しても自動反映されない

NotebookLMを社内FAQに使うなら、必ず知っておくべき弱点があります。ソースは「登録した時点の資料のコピー」に基づいて答えるため、元の規程やマニュアルを更新しても、NotebookLM側の回答は自動では最新化されないのです。古い規定に基づく回答が混ざる事故は実際に起こります。

最新化するには、元ファイルを差し替えて再登録する運用が必要です。たとえばPDFで管理している場合は、元のWordなどを修正してPDF化し、ノートブック上の古いソースを一度削除してから新しいPDFを登録し直します。手間に感じますが、月1回の棚卸しなど更新ルールを決めておかないと、誤った回答が残り続けます。更新日を「毎月第1営業日」のように固定すると、作って終わりになりません。

更新の手間を減らす工夫として、ソース形式の違いを押さえておくと有利です。Googleドキュメントやスライドは同期に対応しており、ソースを開いて「同期」を押せば最新内容に書き換えられます。FAQ本体はスプレッドシートなどで一覧管理して育て、それをGoogleドキュメントへ書き出してソースに使えば、ワンクリックで最新化しやすくなります。資料名に「有効期限」を入れておくと、どの回答が古いかを特定しやすくなります。

NotebookLMで足りなくなったら次に検討すること

NotebookLMは、社内向けFAQを手早く形にするには十分すぎる道具です。一方で、複数部署の大量資料を横断検索したい、回答を常に最新に保ちたい、社外向けにも公開したいといった要望が出てくると、手動の再登録運用では追いつかなくなります。ここがNotebookLM単体の限界ラインです。

そうした段階では、社内ナレッジを自動で参照し続けるRAG(資料を検索して回答に使う仕組み)などを組んだAI導入支援が次の選択肢になります。当社のAI導入支援は月10万円程度からで、ツール選定から運用ルール、社員が使える状態まで伴走します。まずはNotebookLMで効果を確かめ、必要になったら仕組みづくりへ進む流れが無駄がありません。

当社の支援実績では、Excel集計・資料作成の自動化で月40時間・年間60万円の削減につながった例があり、問い合わせ対応の効率化でも同様の考え方が活きます。具体的な進め方は事例ページもご参照ください。まずは身近な定型問い合わせから、小さく試すことをおすすめします。

よくある質問

QNotebookLMは無料で社内FAQに使えますか?

はい。Googleアカウントがあれば無料で利用でき、資料を登録して出典付きで回答する基本機能は無料版でも使えます。ただし機密情報や個人情報を扱うなら、組織内に閉じて管理できるGoogle Workspace(ビジネス向け)での利用を推奨します。資料投入前に個人名や口座番号などはマスキングし、会社の利用ルールと管理者設定を確認してください。

Q規程を改定したら、NotebookLMの回答も自動で変わりますか?

いいえ。NotebookLMは登録した時点の資料のコピーを根拠に答えるため、元の規程やマニュアルを更新しても回答は自動では最新化されません。元ファイルを差し替えて再登録する必要があります。月1回など更新日を固定して棚卸しする運用が不可欠です。Googleドキュメントやスライドはソースをクリックすれば同期でき、更新の手間を減らせます。

QNotebookLMで社内ナレッジ検索まで作り込みたい場合はどこに相談できますか?

複数部署の大量資料を横断検索したい、回答を常に最新に保ちたいといった高度な要望は、NotebookLM単体では手動運用が重くなります。その場合はRAGなどを組んだAI導入支援が選択肢です。ツール選定から運用ルール、社員が使える状態まで伴走する業者を選ぶと定着が早まります。当社のAI導入支援は月10万円程度から対応しています。